おちていくとり。◆かもめ

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こんばんは、akaneです。
最近はちょくちょく観劇できてて嬉しい限り。4月のうちに頑張ってチケ取りした甲斐がありました。
そしてちなみに6月以降のチケットは全くとってないという。ううう。今日こそやるぞー!

さてさて、今日は星組さんバウ見てまいりました。
まこっつぁんバウなんでわくわくだぜー!

以下に感想です。
 
いやー、やりよりましたわね、小柳先生。
よくこれをヅカで、そしてまた初バウ主演の子の舞台でね!恐れ入りました!
静かで、大きな起伏もなく、セットも大体同じで、派手な歌が多いわけでもなく、殆ど芝居で進めていく舞台。豪華なフィナーレもない。
また、話もなかなかストンと腑に落ちにくい内容なので始終気を張って、理解しよう理解しようと思ってみていました。なので肩こったぜー!
akaneさん、あほなので今までは大概ストーリーが分りにくい奴はどっちかというと敬遠しちゃうほうだったんですけど、今回は全然解釈できたわけじゃないしそれこそ置いてけぼり食らってましたが、それでも嫌いではないと感じました。こんなんヅカでやって!んもぅ!とかも思わなかったし。なんだか、とても不思議な感覚で舞台を見ていました。

こういう話で、登場人物がこんな風に感じたから、こうなったのよ!みたいな、観客全員が首をそろえて同じ方向を見るような話では全くなく。観客それぞれが、いろんな解釈、いろんな想像をしながら終われる舞台なんだと思います。だからきっと複数人で見に行って、帰りにお茶なんてしながら「あたしはこう思ったわけよ」「いやいやあたしはこうよ」みたいな感想合戦をすると超楽しそう。あいにくakaneさん、おひとりさまですけどね。ちーん。

こんなことを思い出しました。その昔、高校生だったakaneさんは、授業で「こころ」を習い、宿題でなぜKが死んだのかというのを書いてこいという課題があったのよ。だから、akaneさんなりにKはこう考えたんじゃないか、みたいなやつを提出したら全然ダメで、「Kはこう考えたからです」みたいなことを言われたのよ。でも別にそれは明確に文章で書かれていた訳じゃないし、なんでこいつ(先生のことねごめんね)に「Kの気持ちはこうだから」とか言われんといかんねんおんどれはKの何やねんとひどく憤った記憶があります。真面目か。なので、こうだからこう!というわかりやすい話も好きなんだけれども、登場人物の気持ちを想像しながら、自分の解釈で舞台を見るのも好きなんです私。というどうでもいい話。

なぜ、コースチャは死んだのか。かもめが象徴する意味は?ニーナの言葉は?とかそんなんは、劇場に足を運ばれる方、自分自身で自分なりの解釈で楽しんでいただくのが一番かと思いました。この芝居を退屈だと感じるのか、それともこうかな、ああかな、と色々深読みしたり想像しながら見るかはその人次第かと思いますが、せっかく行くならぜひ楽しんでいただきたいものです。

以上が物語に関する感想です。
以下では役者さんたちの感想とかいろいろ。

イリーナ◆コロちゃん

大女優のコロちゃん。少し鼻にかかった声がまたいいんだ。なんだか真っ直ぐなんだか可愛いんだかそれとも歪んでいるのか少しつかみにくいんですが。息子のコースチャ◆まこっさんが意気込んで作った舞台を、深く考えもなしにつまんなそーにしたり茶化したり。確かにコロちゃんいい声だけどさ!でもそれでまこっさんが怒って舞台に幕をおろしちゃうと、「あら?なんで怒ったのかしら?」と。おいおい大丈夫かよこのおかあ。どぁーーっと喋ったかと思うとふと、「それにしても、息子のことが心配になってきたわ!」とか言ったり、なんだかこの芝居の登場人物さんたちみんなちょっと分裂してるんだけど大丈夫?という感じでしたわ^^;
ニーナのことは好いてないんだろうけど、才能があるといったりトリゴーリンと引き合わせたり、でもトリゴーリンとニーナができちゃうことには嫌がっているような、なんだか不思議な感じでした。関係ないけど、コロちゃんが話す何気ない言葉がナチュラルで、大芝居よりナチュラル芝居が好きなakaneさん的には楽しく見てました。
私は若いのよ、15の少女の役でもできるんだから、ドヤッ!!というコロちゃんが素敵すぎて(笑)本をパタン!と閉じて意気揚々と歌うコロちゃんに脱帽。この舞台、とにかくコロちゃんの歌が難しいんだよ。それなのにぶれることなく歌い上げる。すげえよなあ。
二幕では色んな人からお金を貸してやれと言われて「わたしはぁお金がないのよぉ!!!」と吠えるコロさん。私も一緒に吠えたくなりました。笑
まこっつぁんの包帯を変えながら優しいおかあの顔を見せたかと思えば、トリゴーリンのことを悪く言われて戦闘モード。まこっつぁんを「ろくでなしー!」「弱虫―!」と罵倒して泣かせて「あらあら、ごめんなさいねぇ~」とかまたおかんモードに戻る。なんだか忙しい舞台だわ。それにしてもまこっさんとコロちゃんの歌合戦の歌もめっちゃくちゃ難しそうな歌でしたが、さすが歌の上手い二人なのでねじ伏せてました!さすが!
みっきーに「誰か来てたの?ニーナ?」とか静かにナチュラルに訊ねちゃうのとか怖すぎ(笑)のーこーりーたーいーとダダコネのみっきーをほめちぎってほだしてモスクワに一緒に帰らせることにしてニヤリと笑う姿も恐ろしい。笑
ソーリン家の客間のシーンでは、食欲がないから食事はいいと言うコースチャに「勝手になさい」と言い放つわりに、銃声がした際には青い顔をして、ドートル◆どいちゃんが何でもなかった、と言うと「よかった、あの時と同じことになったのかと思った」と安堵の色を見せる。なんだかとても不思議なイリーナさんでした。まこっさんのことを愛しているのかいないかもよくわからず。でも、どっちかというと愛してるとは言えないのかなーという感じ。とりあえずコロちゃんいっぱい見れて嬉しかったです!


トリゴーリン◆みっきー

みっきーのイケメンぶりといったらもう。なんて気品のあるお顔立ちなんでしょう。演技もナチュラルめで素敵でした。特に二幕冒頭のはるこちゃんと話をしているらへんが好き。
いちいち持論を小娘のニーナに純粋に打ち崩されて、表情がピヨッとしたものに変わっていくのが可愛いし不思議。っつーかまだコロちゃんとみっきーの感想しか書いてないけどね、あのね、みんな登場人物が不思議なのよ。掴めないのよ。だから観客の解釈で何色にでも染まれそうよ。
別に悪い男ではないんだろうし、きっと物書きの面と顔のイケメンさを除けば平凡な男なのかなあとも思うんだけれどもね。ニーナが差し出した死んだカモメを見て、メモをとるみっきー。何を書いているの?と聞かれて、うん?これはね…と呟く声がまた素敵。「あなたのような若い娘が、かもめのように自由に暮らしている。しかし、ふとやってきた男が退屈まぎれにその娘を破滅させてしまう。この、かもめのように」そう話すみっきー。
二幕では、ニーナとトリゴーリンは急接近。ニーナがトリゴーリンに本のタイトルとページが刻まれたロケットを贈り、そこに書いてあった「いつか私の命が必要になったら、いつでも差し上げます」という言葉。キュンとした顔を見せるトリゴーリンさん。みっきーはコロちゃんに滞在を伸ばしたいとだだをこねる。あら可愛い。でもねじ伏せられちゃう。出発時に忘れ物をして取りに帰ってきたトリゴーリンはニーナと鉢合わせになり、二人はわずかな時間、想いを確かめ合う。またこの時のみっきーと城妃美伶ちゃんのラブシーンが素敵でよぅ(バンバン)顎クイッとかするんだよこの天寿さん…恐ろしい…。
二幕のこのやりとりはトリゴーリンも割とほだされてて、ニーナとの恋愛はあんまり退屈まぎれって印象は受けなかったんだけどなー。一時的なものではあっても本気っぽかったんですけどね。でもやっぱり彼女を捨てたあたりは退屈まぎれだったのかな。くっそー、なんて奴だ!なんていうイケメンだ!でも本当に、使用人のシャムラーエフ◆さやかさんに、死んだカモメを剥製にしろと命じていた頃は彼女に対しても本気だったんじゃないかなあと思うけどどうなんだろうな。しかし、今となっては、彼は自分がそんな注文をしていたことも忘れてしまっている。コースチャが死んだとき、真実を最初に聞かされたのがトリゴーリンであるのもなんだか意味深なんだなあ。

メドヴェージェンコ◆瀬央くんとマーシャ◆はるこちゃん
一幕冒頭はこのお二方のやりとりから始まっていくんですが、瀬央くんスタイルいいしかっこいいですなー!でも言ってること残念!給料低い給料低いってakaneかよ!(笑)彼のうざさを見ていると「あぁ、あんまり給料の話とかすんのやめとこ…」と心底思いました(笑)それにしても、マーシャはコースチャのことが好きな飲んだくれの娘さんなんですが、なかなか切ないお言葉が多いので印象的でした。彼女は叶わない恋だと諦め、メドヴェージェンコと結婚する。「この恋を胸から根こそぎ引き抜いて見せる」とか、彼から離れて「目の前にいなければ、いないのと同じよ」の台詞とか。私がこの先誰かを好きになって失恋しそうな時がきたらこの言葉を思い出そうと思いました。なんか超使うことになったらどうしよう笑
それにしても、イケメン瀬央くんの周囲からの扱いが最初から最後まで散々でわらけました。どんまいイケメン!はるこちゃんからは「つまらない人間」「顔も見たくない」とか言われちゃうしポリーナ(義母)◆なっちゃんには握手を求めても冷たい言葉を浴びせかけられるし、シャムラーエフ(義父)◆さやかさんには馬を出してもらえず、嵐の中を駅まで6km歩いて帰ろうとしてるのに誰も彼を気にかけないという!なんという…。それでも彼はへらへらと笑っているから、なんだか劇中の中では彼が一番幸せな人なんだろうかと思いました(笑)

シャムラーエフ◆さやかさんとポリーナ◆なっちゃん

さやかさんが安定のおっさん。おっさんすぎて誰かー!舞台におっさんがいるわよー!という(すいません)話し出せば芝居の思い出話ばかりなんですがいまいちよくわからないことばかり言ってくるものの勢いとおっさんさで必ず笑いをとってくる恐ろしさ。彼の歌う歌がとても低くて、さやかさんすげえなーと思ってました。大好きです。(どさくさに紛れて)馬をむやみに使うことにいちいち猛反対するのでコロちゃんとぶつかったりするんですが、あのやりたいほーだいの大女優さんに唯一あんなにぶつかれる男なのかなあと思いました。使用人のくせにやるわよね!
そしてポリーナさんはドールン◆どいちゃんにホの字。何かあればすぐにどいちゃんに言いよりますが相手にされず。なっちゃん頑張れなっちゃん。もういいやんおっさんさやかさんで。おもろいやん。と思ってみてました(笑)

ドールン◆どいちゃん
どいちゃんの丸眼鏡ハット帽がにあいすぎて。昔はへたれへたれと言って愛しく見ておりましたが(すいません)なんだかすっかりハンサムな大人の男性でございました。しかも医者だしよ。そりゃポリーナじゃなくても求愛しにいくわ。言ってることは結構ひどいんですけどね!(笑)最後、コースチャが拳銃で自殺して銃声が聞こえたとき、すべてを悟ったうえで「大丈夫、あれは私の薬品の瓶が落ちただけですよ」とみんなを安心させ、トリゴーリンだけに「コースチャが自殺した」と話す。彼の落ち着いた様子にもおおう…という感じでしたし、トリゴーリンだけに本当のことを話したのもふーん、という感じでした。(ボキャ貧)それにしても、どいちゃんのダンスがみれたのが一瞬だけで残念!でも一瞬でもさすがの美しさでした。

ソーリン◆みきちぐ
もじゃもじゃの小さいおじーちゃんでした。車いすに座りながらの歌、さすがうまかったなあ。二幕後半のソファで横になって寝ているシーン。カードゲームをしていたコロちゃんがふっと「お兄さん、退屈じゃない?」からの、「(ガタッ)おにいさん!?」は完全にちーくん逝ってしまったかと思いました(すいません)だってもーあんた、びっくりするじゃないの!

コースチャ◆まこっさんとニーナ◆城妃美伶ちゃん。

冒頭のまこっさん。自分が行う舞台に夢を馳せ、彼女のニーナへの愛は大爆発しています。足音が聞こえるだけで身悶えて喜ぶ。そしてニーナへの歌には愛が溢れすぎて洪水。またその歌がうまくて素敵なんだよ。ほんでまた美伶ちゃんが可愛いんだよぅ。恐らく初めましてだと思うんですが、とても好きな顔の彼女でした。可愛いんだよぅ~(デレデレ)まこっさんもデレッデレで顔は緩みっぱなしです。彼女がトリゴーリンに憧れている話をしたらあからさまに焼きもちやいてる姿がかーわーいーいー。
舞台を始める時にいちいち「早くママ座って!」「ママ、静かにして!!」「ママ黙って!!」とママに注意しますが、ママは無視しておちょくりまくり。ぶちぎれまこっさんは幕を下ろしてしまいます。その日から少しずつ崩れていくまこっさんの世界。この失敗は彼にとって大きすぎた。そしてニーナといえば、トリゴーリンへの熱を増していく。しかもまこっさんの書いたものをつまらないとか言っちゃう。恐ろしい子…。確かによくわからんかったけど…(おい)
湖のほとりにたたずむニーナ。そこへやってくるまこっさん。「おひとりですか?」と淡白な声で話しかける。すこし乱れた髪と服、そして手には死んだかもめと銃。ニーナの足もとにかもめを置き、「いつか僕は、僕をこんな風に撃ち殺すんだ」と話す。頭がよくないから変わっていくコースチャのことが理解できないというニーナ。あなたも変わってしまったんだというコースチャ。
一幕終わり方がすごく印象的でした。舞台上で交差する二人。コースチャが行きついたのは死んだかもめが置いてあるベンチ。座って頭を抱えるコースチャ。彼女は別の場所で幸せな顔をしている。他の登場人物がみんなわらわら出てきて、それぞれの関係性を示す。対峙するコースチャとニーナ。それでも視線は交わらない。

二幕では、コースチャはすでに自殺未遂をはかっており、頭に包帯を巻いて登場。なんて似合うんでしょう包帯。(そんなんはいい)一幕終わりはやや破錠しかけていたように見えましたが、少し二幕では落ち着いており。ママに包帯を変えてくれるよう頼む。打ち解けて話していくが、トリゴーリンの話題になった瞬間にコロちゃんに向かってけたたましく歌う。コースチャは愛する彼女も母親も魅了され、物書きの面でも才能あるトリゴーリンが嫉妬の対象でしかないんだろうなあ。コロちゃんに論破されちゃってあわあわしながら後さずり、テーブルにつっぷして声をあげて泣く。ぶっちゃけ、超可愛い。そしてママになだめられるとにやにやとはにかむ。なんだこの世界一可愛いマザコン。
ニーナは女優になる踏ん切りをつけ、モスクワへ向かうとトリゴーリンに告げる。そこでトリゴーリンとのラブラブシーンにいくわけですが、みっきーを見つめる美伶ちゃんの表情に俺が恋に落ちそうでした。(なんでやねん)上目で、少し怯えたようにも、期待しているようにも見える色を浮かべて熱っぽくみっきーを見つめる。あんな顔で見つめられたらアレじゃん、好きになっちゃうじゃん!!!(大興奮)
二年後、再び再会する二人。嬉しさを隠せないコースチャ。いろんなことがあったけれども、ずっと好きな気持ちは変わらなかったのか。初めて舞台を上演しようとした時と同じ表情で、同じ歌をニーナに贈る。しかし、トリゴーリンにも捨てられ、女優も成功しなかったニーナは、やつれて病的。彼女は頭に浮かんだことをそのまま言葉にし、そして「私、何の話をしているのかしら」と混乱する。そして私はかもめなんだと繰り返し、そして私は女優、と打ち消していく。まだトリゴーリンのことを愛しているんだとも言う。彼女はこんな風になってしまったけれども、弱音を吐くことはなく、二年間涙を見せずに耐え忍び、ボロボロになりながらも自分の信念を見つけたようなことを言う。そしてコースチャはまだ何も見つけられていない自分を思い知ることとなる。
ニーナは、ずっと泣くのを堪えていたけれど、初めて演じたあの舞台がまだ残っていたのを見て涙したという。そして、大失敗に終わったあの芝居の台詞を懐かしむ様に言う。ニーナにとっても、あの舞台は原点で、彼女にとっても大切な記憶なんだろう。そして、コースチャを優しく抱きしめ、彼女は出ていく。
コースチャは静かに自分の原稿を破く。その瞬間、舞台にはかもめが羽ばたいていく。コースチャは踊る。かもめを連想させる激しくも切ないダンス。このダンスがもう圧巻で、まこっさんの関節マジでどーなってんの?という。なんだか魂のまま踊る彼を見て涙が出そうでした。
そして彼は自ら死を選ぶ。なぜ、彼が死を選んだのか。かつて彼が撃ち殺したかもめは、彼自身だったのか、それとも彼女だったのか、何を象徴していたのか。

不思議なかもめの世界を、コーヒーでも飲みながらじっくり考えることとします。


見どころ絵。

kamomer.png

このシーンのまこっつぁんの色気と言ったらもう。

ではでは、次は太陽王。
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